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豆乳グルトをヨーグルトメーカーで量産するのは難しい。最適な温度と時間は?

腸活

生きた植物性乳酸菌が入っているマルサンの豆乳グルト。豆乳ヨーグルトで一番売れている商品です。牛乳ではなく植物性素材の豆乳を原料にしているので、乳アレルギーの方も安心。そんな豆乳グルトをヨーグルトメーカーで量産できればうれしいです。

さて最適な温度と時間はどれくらいなのでしょうか。実際に試してみました。

結論

最初に結論です。
ヨーグルトメーカーの設定は、温度は37℃ 時間は10時間でオリジナルに近い豆乳グルトが量産できます。

25℃ 24時間はゆるゆるです。
35℃ 12時間はほぼ豆腐です。
42℃ 9時間はすっぱい豆乳グルト。

では、順番に説明していきます。

豆乳グルトとは

豆乳グルトとは、豆乳から作ったヨーグルト状の「発酵豆乳食品(生菓子)」です。ヨーグルトではありません。

ヨーグルトといわないのは、ヨーグルトに必要な「ブルガリア菌やサーモフィラス菌」が使用されていないからです。

生きた植物由来の乳酸菌を使用しており、お通じを改善する機能性表示食品です。

ちょっとお高い国産大豆使用の商品もあります。

 

豆乳グルトのメリット

では豆乳グルトとは、どんな特徴・メリットがあるのでしょうか。

①コレステロールがゼロ

豆乳グルトはコレステロールが0mgです。またヨーグルトに比較しても低糖質・低カロリーです。

豆乳グルトのメリット:マルサンアイ株式会社
引用:豆乳グルトのメリット:マルサンアイ株式会社 (marusanai.co.jp)

 

②イソフラボンの吸収がいい

豆からできている豆乳にはイソフラボンが含まれています。
イソフラボンとは、大豆などマメ科の植物に多く含まれるポリフェノールの一種です。

イソフラボンには以下の効果があります。
1.更年期障害の改善
2.骨粗しょう症の予防
3.血中コレステロールの減少
4.美肌効果

豆乳グルトの植物性乳酸菌は、豆乳の特長成分である大豆イソフラボンを吸収されやすい形(アグリコン型イソフラボン)に変化させます。つまり、より豆乳の効果をおおく得ることができるのです。

特に女性にはおススメですね。

③カゼインがない

普通のヨーグルトでは、牛乳に含まれるプロテインの「カゼイン」が問題になることがあります。

カゼインのデメリットです。
1.分解酵素の無い人は消化できず、便秘や下痢を引き起こす。
2.鼻炎、副鼻腔炎などのアレルギー反応を引き起こすもとになる。
3.吸収が遅いので、筋トレ直後には不向き。

怖いのは腸の炎症からおこる「リーキーガット症候群」です。炎症が進むと腸に穴が開き、本来体内に入るべきでない物質が血液中に入り込んでしまうことがあります。

もしヨーグルトを食べても便秘や下痢をしている場合、カゼインで腸が炎症を起こしているかもしれません。ヨーグルトを食べて菌の力は活用したいけど牛乳は体質的に合わない。。

こんな時こそ、豆乳が原料の豆乳グルトがいいでしょう。

 

豆乳グルトを量産するメリット

では、手間をかけてまでヨーグルトメーカーで量産するメリットはあるのでしょうか。今回、以下「めいらくの有機豆乳 無調整」を使用して作ります。

①コスパがいい

コスパを比較してみましょう。近所のスーパーで購入しましたが、どちらも税込み250円くらいでした。豆乳からつくると半額以下で豆乳グルトができちゃいます。

豆乳グルト400g 250円くらい
めいらく有機豆乳900ml 250円くらい
豆乳から作る方が圧倒的にコスパがいいです。

②栄養成分

100mlあたりの栄養成分を比較してみましょう。どちらも大豆のみを原料としているので、ほぼ同じような成分ですが「めいらく豆乳」のほうがたんぱく質が多いです。

100mlあたり めいらく
豆乳
豆乳グルト
エネルギー 55kcal  45kcal
たんぱく質 5.0g 3.5g
脂質 2.9g 2.7g
コレステロール 0mg 0mg
炭水化物(糖質) 2.1g 1.6g
炭水化物(食物繊維) 0.1g
イソフラボン 30mg 31mg

200mlでたんぱく質10gということは、これをギリシャヨーグルトを作るように水切りにすればオイコスと同等ぐらいのたんぱく質を含んだ豆乳グルトができることになります。ギリシャヨーグルト化については、以下リンク先に要領をまとめています。

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その他、めいらく豆乳にはビタミン類も豊富に含まれています。

鉄 0.7mg、カリウム 175mg、マグネシウム 31mg、ビタミンE 0.2mg
大豆オリゴ糖 0.7g、レシチン 205mg、γーアミノ酸(GABA) 2mg

参照:豆乳・植物性飲料 |スジャータめいらくグループ (sujahta.co.jp)

ヨーグルトメーカーで量産した方が、オリジナルよりもメリットが多いです。

豆乳グルトを量産してみよう

それでは豆乳グルトをヨーグルトメーカーで量産してみましょう。

①必要なもの

必要なものです。

・種菌になる「豆乳グルト」
・豆乳(無調整)
・ヨーグルトメーカー

ポイントは豆乳の種類です。無調整豆乳を使いましょう。
理由は2つあります。

①余計なものが入っていない。
豆乳グルトの原料が「大豆」だけです。無調整豆乳も「大豆」のみです。
調整豆乳には大豆以外にも水あめ、食塩/乳酸カルシウム、トレハロース、安定剤(カラギナン)などが使われています。豆乳グルトと同様に大豆だけで作りましょう。

②固まりやすい。
マルサンには「調製豆乳 カロリー45%オフ」という商品もありますが、たんぱく質が200mlあたり5.6gしか入っていません。この場合、うまく固まらない場合があります。たんぱく質の量が少ないとヨーグルトは固まりません。詳しくは以下をご覧ください。

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そして使うヨーグルトメーカーですが、以下どちらかをお勧めします。
理由は牛乳パック型ではない豆乳もヨーグルトメーカーにセットできるからです。

アイリスオーヤマのヨーグルトメーカーです。

ビタントニオのヨーグルトメーカーです。

どちらが良いか迷う方には、以下のリンク先記事をご参照ください。

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②25℃で作ってみた 失敗

では、ヨーグルトメーカーで作るのに温度は何度がいいのでしょうか。植物性乳酸菌は普通の乳酸菌よりも増殖するための温度が低めです。

いろいろ探したところ「すぐき」という漬物を元にしたヨーグルトは25℃が適温という記事を見つけました。すぐきは植物性乳酸菌の発酵でできる漬物なので、この菌でできるヨーグルトは植物性乳酸菌のヨーグルトという事になります。

以下のサイトはヨーグルトをつくるための「すぐき」の種菌を販売している会社の物で、すぐき菌からヨーグルトを作る方法が紹介されています。25℃で24時間設定です。
ヨーグルトメーカーで簡単豆乳ヨーグルトの作り方!設定温度や保温時間など解説します | すぐきヨーグルト【公式ブランドサイト】 (cocori.jp)

これを参考に作ってみます。
種菌の豆乳グルト100mlを豆乳900mlに入れて混ぜます。ヨーグルトメーカーで作る時は種菌の豆乳グルト1に対し豆乳9の比率です。

ヨーグルトメーカーを25℃ 24時間設定にします。

 

24時間後に完成しました。でもゆるゆるです。ヨーグルトというよりも飲むヨーグルトです。温度が低すぎたのでしょうか。

豆乳グルトに含まれている乳酸菌TUA4408Lは「すぐき」ではなく、「すんき」という漬物が元になっている菌です。

「すぐき」と「すんき」は全くの別物なので、同じ植物性乳酸菌でも温度が異なるのかもしれません。これは失敗です。

③35℃で作ってみた  まあ成功。でも豆腐ができた。

今度は35℃ 12時間で作ってみます。
これはカゴメのラブレという植物性乳酸菌を種菌にしてヨーグルトを作った時の温度です。ラブレは通常ヨーグルトメーカーで作る際の温度40~42℃では、うまくできなかった経験があります。

やはり植物性乳酸菌は低めなのでしょう。ということで40℃までは上げずに35℃で12時間で作ってみます。先ほどと同じく種菌の豆乳グルト1に対し豆乳9の比率です。

うまくできました。見た目はほぼ豆腐です。

左がオリジナルで右が量産タイプです。見た目はオリジナルとほぼ同じです。でもヨーグルトのほどよい酸味がないのです。ほんと、やわらかい豆腐という感じです。

醤油とかつお節をかけて、豆腐としていただきました。。。

成功とはいえないですね。

④42℃で作ってみた  まあ成功。でもすっぱい!

次に、初心に帰ってヨーグルトメーカーの自動設定で試してみました。
自動設定は42℃ 9時間です。

9時間後に完成です。見た目はオリジナルと変わりません。

食べてみると今度はすっぱい!
酸味が強すぎます。オリジナルと比べても明らかにすっぱいです。まあ、すっぱいヨーグルトが好きな方にはいいかもですが。

④37℃で作ってみた 成功!

最後に37℃ 10時間で作ってみました。酸味の無い豆腐ができちゃった35℃と、めちゃすっぱい42℃の間をとってみました。

うまくできました。ほどよい酸味です。オリジナルとくらべても、かなり近いと思います。正解はこれでした!

以下のヨーグルトメーカーであれば、こまかな温度、時間設定ができておススメです。

 

他に菌は入っていないのか?

さて、豆乳グルトはできたのですが、ほんとうに豆乳グルトに入っている菌が増殖したのでしょうか?

ヨーグルトメーカーでヨーグルトを増殖する際に気をつけなければいけないのは、なんの菌が増殖するかです。自分が増殖したい菌が増えてくれないといけません。

豆乳グルトには植物由来の乳酸菌TUA4408Lが使われています。では他の菌は使われていないのでしょうか。お客様相談に確認しました。

豆乳グルトには他の菌は入っていません。植物由来の乳酸菌TUA4408Lだけが使われています。

一般的に「ヨーグルト」といわれるものには、乳酸桿菌のブルガリア菌と乳酸球菌のサーモフィラス菌が使われています。ヨーグルトメーカーで量産した時に、ブルガリア菌やサーモフィラス菌が増殖してしまう事もあるわけです。

国連食糧農業機関(FAO)および世界保健機関(WHO)により設置された政府間機関が定める国際食品規格(CODEX:コーデックス)では、「乳酸桿菌のブルガリア菌(ラクトバチルス・ブルガリカス:Lactobacillus delbrueckii subsp. bulgaricus)と乳酸球菌のサーモフィラス菌(ストレプトコッカス・サーモフィラス:Streptococcus thermophilus)の2種類で乳酸発酵しているもの」としていましたが、世界的なトレンドを受けて「あらゆる乳酸桿菌属と乳酸球菌のサーモフィラス菌」により発酵したものもヨーグルトの1種とするようになりました。
引用:ヨーグルトとは?|ヨーグルト|愛すべき乳(ミルク)|食を知る|明治の食育|株式会社 明治 (meiji.co.jp)

だからなのでしょうか、豆乳グルトは乳製品ではなく「発酵豆乳食品(生菓子)」です。豆乳ヨーグルトではなく、豆乳グルトなわけです。

これによりヨーグルトメーカーで増産しても、植物由来の乳酸菌TUA4408Lだけが増殖することが証明できます。

まとめ

まとめです。
設定温度は37℃ 時間は10時間でオリジナルに近い豆乳グルトが量産できます。
25℃ 24時間はゆるゆる。
35℃ 12時間はほぼ豆腐。
42℃ 9時間はすっぱい豆乳グルト。

これでコスパよく豆乳グルトが量産できますよ。

最後までご覧いただきありがとうございました。

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