免疫力を高めると言われている「プラズマ乳酸菌」。特許もとっているようだし、最近、また流行りだしてきたコロナにも効きそうな情報もあります。早速、毎朝食べるヨーグルトとしてヨーグルトメーカーで量産してみよう。ということで作ったのですが、上手く作るためにはコツがあることが分かったというお話です。
1.プラズマ乳酸菌とは
そもそもプラズマ乳酸菌とは、なんでしょうか?
免疫細胞の中には、NK(ナチュラルキラー)細胞とか、キラーT細胞とか、ヘルパーT細胞とか様々な種類があるそうです。
それらの免疫細胞に、「働け」と指令を出す細胞が「プラズマサイトイド樹状細胞」です。普通の乳酸菌は一部の細胞だけを活性化しますが、プラズマ乳酸菌は、司令塔の「プラズマサイトノイド樹状細胞」を活性化させます。
つまり、プラズマ乳酸菌は「免疫細胞たち全員で働かせる」効果が出せるというわけです。
これ、すごいことにコロナにも効果がありそうです。
「キリンHDと国立感染症研究所と共同研究で、細胞実験レベルでプラズマ乳酸菌が新型コロナの増殖を低下させることを明らかにした」という記事を見つけました。
「プラズマ乳酸菌」は新型コロナに有効性を発揮できるか|ニュースイッチ by 日刊工業新聞社 (newswitch.jp)
プラズマって、ちょっと前なら液晶と覇権を争ったTVの画面だったり、怪しい発光体だったりのイメージですが全く関係ないんですね。
プラズマ乳酸菌はキリンホールディングス、小岩井乳業、協和発酵バイオが共同で研究を進め、国内外の大学・研究機関の協力のもと、これまで多数の論文・学会発表を行っています。そのため違うメーカーなのに同じブランドイメージで商品を出しています。
ドリンクはキリンビバレッジ、サプリはキリンホールディングス、ヨーグルトは小岩井乳業というすみわけをしているようです。↓これはキリンビバレッジから発売されています。
このドリンクタイプ、スーパーで見かけますが、冷蔵コーナーにありません。つまり、菌は死んでいるんです。でも、ご安心ください。プラズマ乳酸菌は死菌でも作用します。プラズマ乳酸菌は通常の乳酸菌と全く別のメカニズムで作用するからです。
腸管の粘膜に住んでいるpDCがプラズマ乳酸菌を取り込むと、プラズマ乳酸菌のDNAが溶出します。このDNAに活性化スイッチをオンにする作用があるので、DNAさえ届けば菌は生きていても死んでいても関係ないとのことです。
このプラズマ乳酸菌が入っているヨーグルトが「小岩井乳業のIMUSEイミューズ」になります。今回は生きた菌のヨーグルトを増産してみます。
うん。なんかよさそう。ちょっと変わっているのが「小岩井独自の長時間前発酵製法」です。長めに発酵させるんですね。
長時間。。。こいつは要チェックです。
2.失敗した!
では、いつものようにドリンクタイプを種菌にして作ってみます。もともとドリンクタイプのヨーグルトは固形タイプを攪拌して作ったものなので、中身はいっしょなんです。だからドリンクタイプでもヨーグルトメーカーの種菌になります。
実際にドリンクタイプで作ってみた記事はこちらです。↓
あたりまえですが中身は完全に液体です。味見をしましたが、ちょっとチーズのような風味がします。
これを牛乳に入れて、アイリスオーヤマのヨーグルトメーカーにセットします。自動メニューのスイッチを押します。これで温度42度、9時間設定になります。
9時間後に完成です。しかし完全なる液体です。これは失敗!!ヨーグルトになっていません。味はヨーグルトなので飲むヨーグルト状態です。なぜだ!!普通の飲むヨーグルトを種菌に使えば、固形のヨーグルトが出来上がるはずなのに。。
ということで、再度挑戦です。
3.こんどは成功!
こんどは種菌に固形タイプを使ってみます。
ドリンクタイプと固形タイプの違うのか比較してみました。
成分が結構違います。炭水化物がほぼ同じなのに対し、固形タイプはたんぱく質で1.8g、脂質で2gほど多いです。ドリンクタイプは単純に固形タイプを攪拌させて液体化したものではなさそうです。
では、固形タイプで作ってきます。このヨーグルトは元の製品のときから固まりが弱くて、なめらかな感じです。
ドリンクタイプと同様に、自動メニューのスイッチを押します。これで温度42度、9時間設定になります。9時間後完成です。
今度は固まりました。でもほかのヨーグルトとは違って、やっぱり緩いです。まあ、成功と言っていいレベルではないでしょうか。
元もゆるゆるなので、十分再現できたかと思いますが、固いものができないか再チャレンジです。
ここで、ポイントとなるのが「小岩井独自の長時間前発酵製法」です。長時間前発酵製法とは、一般的なヨーグルトのようにカップに充填後3-5時間発酵させるのではなく、タンク内で半日以上タじっくり発酵させる作り方です。
いつものヨーグルトメーカーの自動設定では42℃9時間ですが、今度は12時間にしてみます。また、ヨーグルトの固さは、たんぱく質の量に影響しますので、牛乳をたんぱく質が多いタイプにしてみます。
いつもヨーグルトづくりに使っている「森永のおいしい高たんぱく 脂肪0」です。普通の牛乳が200mlあたりのたんぱく質6~7gに対し、10gの優れものです。
ちなみに、低脂肪乳でもたんぱく質が多ければ、ヨーグルトメーカーで作ることはできます。そちらを試してみた記事はこちらです↓
森永の高たんぱく牛乳に種菌の固形タイプのイミューズを投入して攪拌します。温度は42℃で12時間設定にします。
12時間後のできたてがこちら。若干、9時間の時よりも固めかなという程度です。いつもはかっちりタイプのヨーグルトができるのですが、これがプラズマ乳酸菌の限界のようです。
その後、冷蔵庫で冷やしても変わりませんでした。実際の元のオリジナルに近い滑らかさです。オリジナルを超えて固いものはできないという事ですね。
4.プラズマ乳酸菌は増えているのか?
では、ヨーグルトメーカーでつくったイミューズはプラズマ乳酸菌が増殖しているのでしょうか?まず、小岩井のお客様相談へ聞いてみました。
ヨーグルトメーカーでつくれないの?
独自な「長時間前発酵製法」なのでおススメはしません。
では「長時間前発酵製法」の時間と温度を教えてください。
企業秘密です。
そりゃそうですよね。「簡単にヨーグルトメーカーでできます」というわけないです。
では、ここからは推測ですが、ある程度、プラズマ乳酸菌は増殖しているのではないかとおもいます。小岩井お客様相談の方曰く、イミューズにはプラズマ乳酸菌とサーモフィラス菌が使用されているとのことです。
このサーモフィラス菌、一般的に市販されているほとんどのヨーグルトに入っています。わたし、普段からヨーグルトメーカーでいろいろなヨーグルトを種菌にして作っています。
今回出来上がった量産イミューズですが、いつものサーモフィラス菌でつくったヨーグルトとは明らかに味が違います。イミューズのオリジナルは「独特のチーズのような味」がします。できあがった量産イミューズも、同じような味がします。
ただ味は全く同じではありません。オリジナルにはもともと「砂糖や食塩相当も入っている」と表示があります。完全なプレーンではないんです。となるとヨーグルトメーカーだけでは味の再現はできません。
にもかかわらず、同じような味がするのです。明らかに牛乳で薄まっているので、薄味になるはずですがオリジナルと同じような独特のチーズ風味がします。
また、イミューズ特有の「ゆるゆる」加減も再現されており、サーモフィルス菌のみを種菌としたヨーグルトとは、明らかに違う固さの物になっています。
菌がどれだけ増殖しているかは不明ですが、イミューズに近いものはできているのではないでしょうか。今回使ったヨーグルトメーカーはこちらです。イミューズを毎回買わなくても量産できますので、あっというまに元は取れます。コスパ抜群のおすすめのヨーグルトメーカーです。
アイリスオーヤマ ヨーグルトメーカー 900ml KYM013
5.まとめ
結果、プラズマ乳酸菌のヨーグルトは増産できました。でも、いつもとはちょっと勝手が違いました。
2022年6月18日放送の日テレ「世界一受けたい授業」では、夕食後に食べるのが効果的とのことでした。
オミクロンが猛威を振るいコロナウイルスの感染リスクはまだまだあります。少しでも免疫力を上げることができるよう、イミューズをお試ししてみてはいかがでしょうか。
最後までご覧いただきましてありがとうございました。