駅前をぶらぶらしていたら、明治R-1宅配商品と市販品の飲み比べをやってました。宅配のR-1と市販のR-1、いったい何が違うんだろうか。
今までR-1をヨーグルトメーカーで作っていましたが、宅配商品の方が明確にいいのであれば、そのいいところは取り入れたい。ヨーグルトメーカーでは作れない良さがあるのか?調べてみました。
R-1宅配と市販品の違い
そもそもが同じメーカーで作っているのに、宅配品と市販品は何が違うのか?単に見た目だけの違いではないのか?ということで、調べてみました。
(1)明治のWebサイトに掲載されている違い
明治のWebサイトにQ&Aが掲載されています。
Q.プロビオヨーグルトR-1の宅配専用商品と市販商品に違いはありますか?
A.プロビオヨーグルトR-1の宅配商品と市販商品では、容量や製法が異なります。
ただし、使用している乳酸菌は同じです。
また、商品1個(本)当たり(プレーン336gなら3分の1の量)に含まれる乳酸菌や乳酸菌が作り出すEPS(多糖体)はほぼ同量です。
【宅配商品の特徴】
・毎日お召し上がりいただくことを考慮し、適度な容量(固形タイプ100g、ドリンクタイプ100ml)になっています。
・固形タイプは、新しい製法により宅配ならではのこだわり食感を実現しています。
・ドリンクタイプは、小容量でも充分満足していただけるようコクのある乳原料を使用し、まろやかな味わいを実現しています。
引用:プロビオヨーグルトR-1の宅配専用商品と市販商品の違い | 明治 Q&Aよくあるご質問 (meiji.co.jp)
まとめるとこんな感じでしょうか。
・宅配商品は飲みやすい量にしているので、ちょっと少ない。
・宅配商品はこだわりの食感。
・宅配商品はコクのある乳原料でまろやかな味わい。
(2)実物から判断する違い
続いては、実際に試飲会で両方を飲んでみた感想です。
①容器
まずは容器です。分かりやすい違いです。市販品はプラスチックの容器のボトルです。一方、宅配商品は瓶です。銭湯で飲む懐かしの牛乳瓶の小さいやつです。飲み口がやわらかなあたりで、なぜか美味しく感じます。
②成分
成分を比較します。もともとの量が違うので、成分の量も違いますが内容はほぼ同じような感じです。
宅配商品 | 市販商品 | |
容量 | 100ml | 112ml |
エネルギー | 70kcal | 76kcal |
たんぱく質 | 3.2g | 3.6g |
脂質 | 0.6g | 0.67g |
炭水化物 | 12.9g | 13.9g |
糖類 | ー | 12.4g |
食塩相当量 | 0.11g | 0.12g |
カルシウム | 112mg | 129mg |
価格は宅配品が143円(税込み154.44円)市販品が126円(税込み136.08円)です。量の少ない方が高いのですが、当然これは配送費の違いと思われます。
③味
味に違いはないのでしょうか。試飲してみました。市販商品は宅配商品よりも甘さを感じます。これは、日持ちをさせるために人工甘味料で味を調整しているからとのことでした。
たしかにラベルに「甘味料ステビア」という表記があります。日本ではよくみかける名称です。ステビアとは、植物由来の甘味料で他の人工甘味料に比較して、かなりの安心感はあります。
また、宅配の方は「コクのある乳原料」を使っているということで、若干濃いめのように感じます。その濃さを市販品でも感じさせるように、人工甘味料で調整しているとも思われます。当然、宅配品の方が賞味期限が短いので、その分味にこだわりが出せるのでしょう。
実際に市販消費品と宅配商品はコクが違います。左が宅配商品で右が市販商品です。容器をひっくり返すと底についている量が違うのがわかります。宅配商品の方がねっとりとしています。
ヨーグルトメーカーでつくれないのか?
ではヨーグルトメーカーで作ったものと何が違うのでしょうか。作れないのでしょうか?
結論は、「完全なる再現は不可能」となります。
明治のホームページには、以前こんなQ&Aがありました。(現在は削除)
Q.プロビオヨーグルトR-1を種菌にしてヨーグルトを作ることはできますか?
A.プロビオヨーグルトR-1を種菌にしてヨーグルトを作ることはできます。
ただし、プロビオヨーグルトR-1の特徴である1073R-1乳酸菌が作り出すEPS(多糖体)の量は、原材料や発酵条件等により異なります。
一般家庭ではこの商品と同等量のEPS(多糖体)を作り出すことができないと考えられます。
そのため、当社で生産しているプロビオヨーグルトR-1をお召し上がりいただくことをおすすめします。
引用:株式会社明治のホームページにあったもの
つまりヨーグルトメーカーでR-1を種菌にして作れるが、EPS(多糖体)の量が同じようにできないので、買ってほしいということです。メーカーとしては当然ですよね。
明治のホームページのQ&Aは以下のように変わっています。(2024年8月現在)
Q.プロビオヨーグルト各種や脂肪対策ヨーグルトを種菌にしてヨーグルトを作ることはできますか。
A.ご家庭で市販のヨーグルトメーカーなどを使用し、プロビオヨーグルト各種(LG21、R-1、PA-3)や脂肪対策ヨーグルトを種菌にすることでヨーグルトをつくることは可能です。
しかしながら、乳酸菌のバランスが変化したり、乳酸菌が作り出す発酵成分の量が変化したりしますので、市販のものとは性質が異なる可能性があります。そのため、当社で生産している商品をお召し上がりいただくことをおすすめします。
なお、脂肪対策ヨーグルトに含まれるMI-2乳酸菌は加熱処理により殺菌されているため、ご自宅で作られたヨーグルトは機能性関与成分が含まれないものとなります。
引用:プロビオヨーグルト各種や脂肪対策ヨーグルトを種菌にしてヨーグルトを作ることはできますか | 明治 Q&Aよくあるご質問 (meiji.co.jp)
今と昔では表記が変わっていますが、まとめるとこうなります。
以前のホームページ
「ヨーグルトメーカーでR-1を種菌にして作れるが、EPS(多糖体)の量が同じようにできない」
今のホームページ
「ヨーグルトメーカーでR-1を種菌にして作れるが、乳酸菌のバランスが変化したり、乳酸菌が作り出す発酵成分の量が変化したりするので、市販のものとは性質が異なる可能性がある。」
この「乳酸菌が作り出す発酵成分」というのがEPS(多糖体)と思われます。
では多糖体ってなんでしょうか。
これも明治のQ&Aにありました。(現在は削除)
Q.EPS(多糖体) とは何ですか?
A.EPSはexopolysaccharide(エクソポリサッカライド)の略で、乳酸菌をはじめとする微生物が菌体外に産生する多糖体の総称です。
多糖体は単糖がつらなった高分子構造を有しており、デンプン、食物繊維なども多糖体の一種です。
身近な食品として、多糖体はキノコ、海草、野菜などにも多く含まれています。ある種の多糖体には、生理機能効果があるとも言われています。
引用:株式会社明治のホームページにあったもの
なるほど。これだけを読むと、多糖体とはヨーグルトを構成するデンプン、食物繊維などのことでヨーグルトメーカーでは量が再現できないということと理解しました。でも、そりゃそうですよね。食物繊維は増えないでしょう。いいんです。R-1の菌の力をお借りできれば。
しかしながら、最近、明治のホームページの内容が変わりました。(2024年8月現在)
Q.EPS(多糖体) とは何ですか?
A.乳酸菌などが菌体外に作り出す多糖体をEPSと呼び、EPSは生体に対して免疫機能を活性化することが分かっています。その他詳しくは、こちらをご覧ください。
さらに、文章内のリンク先をみますと、以下の説明があります。
「乳酸菌1073R-1株」は、ヨーグルトを作るために使用されるブルガリア菌のひとつで、多糖体を多く産生することが特徴。乳酸菌などが菌体外に作り出す多糖体をEPSと呼び、EPSは生体に対して免疫機能を活性化することが分かっています。
つまりR-1は、R-1乳酸菌そのものが免疫機能を活性化するのではなく、R-1乳酸菌のつくりだすEPS(多糖体)が免疫を活性化するということです。
既述のQ&Aにあった「乳酸菌のバランスが変化したり、乳酸菌が作り出す発酵成分の量が変化したりしますので、市販のものとは性質が異なる可能性があります。」を考えますと、ヨーグルトメーカーではEPSは再現はできない、R-1は再現できないということになります。
こうなると、EPSの量には目をつぶって作るしかなさそうです。
R-1の飲むヨーグルトを作ってみた
では、市販のR-1飲むヨーグルトから、ヨーグルトメーカーで量産してみます。
宅配のR-1ドリンクタイプは、「小容量でも充分満足していただけるようコクのある乳原料を使用し、まろやかな味わいを実現しています。」というコメントがあります。
そのため、使用する牛乳をちょっとお高いものにしてみます。
100ml分の牛乳を減らした牛乳パックにR1ドリンクタイプを投入します。
菜箸で攪拌します。
アイリスオーヤマのヨーグルトメーカーの自動メニューの「飲むヨーグルト」のスイッチを押します。飲むヨーグルトのスイッチは500mlと1000mlがありますので、今回は1000mlを選択します。
なお、自動メニューがなくても30℃で8時間設定で飲むヨーグルトはできます。
8時間後に完成です。人工甘味料不使用でコクのあるR-1ドリンクができました。
ちなみに、種菌がドリンクタイプでも固形タイプのヨーグルトもできます。
その時は自動メニューでプレーンを選択するか、42℃ 9時間設定となります。
種菌の分の甘さしかないので、実質1/10の甘さになります。ほんのりとした甘さです。とてもおいしいです。夏はドリンクタイプがいいかもですね。
使ったのはこちらのヨーグルトメーカーです。コスパ最高だと思います。リンク先からそれぞれ最安値が確認できます。
まとめ
まとめです。
もちろん作るのが面倒な方は宅配がいいでしょう。わたしは、多少EPSの量が異なってもコスパの高いヨーグルトメーカーで作ります。
今回は通常の牛乳でR-1を量産してみました。でも、どうせ作るなら健康的に低脂肪乳で作る方がいいと思います。
低脂肪乳で作りたい方向けの記事はこちらです。
また、R-1を飲まれている方の目的が免疫力アップなのであれば、ぜひとも睡眠も大切にしていただきたいです。質の高い睡眠は免疫力アップに必須です。睡眠の質をあげる食品が流行ってますが、結局これがいいというのを調べました。興味のある方はご覧ください。
最後までご覧いただきありがとうございました。
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