ヨーグルトメーカーでカスピ海ヨーグルトを量産するときのコツ

腸活

カスピ海ヨーグルトをヨーグルトメーカーで作りたいですが、温度設定と時間がよくわかりません。カスピ海ヨーグルトはどうやら普通の乳酸菌とは違って、温度と時間の設定が独特のようです。その他うまく作るためのコツをまとめました。カスピ海ヨーグルトをヨーグルトメーカーで増産したい人は、ぜひご覧ください。

1.カスピ海ヨーグルトとは

カスピ海ヨーグルトとは、ヨーロッパのコーカサス地方から、日本の家森博士が持ち帰って広めたクレモリス菌FC株の使われているヨーグルトです。
クレモリス菌FC株は、乳製品に含まれる乳酸球菌の中では、生きて大腸まで届くことが明らかにされたプロバイオティクス乳酸菌です。

カスピ海ヨーグルトの特長的なねばりのもとはEPSです。Exopolysaccharide(エキソ ポリ サッカライド)の略です。EPSは糖が繰り返し結合した高分子の多糖で、クレモリス菌FC株が作るEPSは、ヒトの消化液で分解されないことが確認されていますので、クレモリス菌FC株とEPSはどちらも大腸まで届きます。

フジッコのカスピ海ヨーグルトに使われているクレモリス菌は、北海道認定という事です。

 

2.カスピ海ヨーグルトの作り方のコツ

カスピ海ヨーグルトをヨーグルトメーカーでつくる時のコツは、普通の乳酸菌で作る時とちょっと違います。理由は、カスピ海ヨーグルトはヨーグルトメーカーなしでも増産できる、すなわち常温で菌が増えるからです。

コツ①温度設定

カスピ海ヨーグルトで重要なのは温度設定です。通常のヨーグルトをヨーグルトメーカーで作る時には、42℃ 9時間設定です。しかし、カスピ海ヨーグルトの作り方をネットで調べると、「42℃では失敗した」という例が多く、「時間を延長した」など、いろいろな温度や時間が載っています。

では、結局どうすればいいのか。
結論は27℃ 9時間です。

この温度が保てれば、ヨーグルトメーカーは必要ありません。でも、春夏秋冬27℃を保ち続けるのは、なかなか難しいのが現実です。そこで温度設定ができるヨーグルトメーカーが活躍します。
アイリスオーヤマのヨーグルトメーカーKYM013は温度設定ができます。なんとカスピ海ヨーグルトモードがあります。

これならば簡単ですね。

コツ②雑菌を避ける

2つ目のコツは、「雑菌を避ける」です。常温で菌が増えるということは、雑菌も増えやすいと言えます。今回使用したフジッコのカスピ海ヨーグルトには「本品を麹菌として使用されますと、うまくできない可能性がありますのでおすすめできません。」と書いてありました。
なぜ種菌にヨーグルトを使えないのかというと、おそらく雑菌が入るからです。

雑菌は空気に触れると繁殖します。たとえば、購入したヨーグルトを種菌にする場合ですが、以下の状況で雑菌が考えられます。
・買ったヨーグルトをすぐに使わず、開封後何日か経ってからのものを使う。
・種菌ヨーグルトをスプーンですくう際に、スプーンに雑菌がついている。
・牛乳をヨーグルトメーカーの容器に移すときに、容器に雑菌がつている。

このような雑菌が入る状況を、できるだけ減らす必要があります。

また、カスピ海ヨーグルトは他のヨーグルトに比べて、あまり酸っぱくありません。それだけ酸度が低いことになりますので、雑菌が繁殖しやすいとも言えます。

ヨーグルトメーカーも、牛乳を専用の容器に移すタイプと、牛乳パックをそのまま使うタイプがありますが、雑菌に触れる機会を減らせるため、牛乳パックをそのまま使えるタイプがベストです。

アイリスオーヤマのヨーグルトメーカーKYM013は、カスピ海ヨーグルトモードもありますし、牛乳パックをそのまま使えるので、とてもおすすめです。コスパも高いです。値段をチェックしてみてください。

3.作ってみた

では、作ってみましょう。必要なものです。

・アイリスオーヤマのヨーグルトメーカー
・カスピ海ヨーグルトの種菌
・牛乳

①たんぱく質の多い牛乳1000mlから、ヨーグルト分の100mlをとり、種菌ヨーグルト100mlを投入します。もちろんきれいなスプーンを使いましょう。私の場合、スプーンは食洗器で洗っているので特に熱湯などかけずに使っています。

 

②付属のかき混ぜスプーンで攪拌します。なければ菜箸でも構いません。私の場合、これも食洗器で洗っているので、特に熱湯はかけません。

 

③ヨーグルトメーカーにセットします。自動メニューのスイッチを押し、「カスピ海ヨーグルト」のモードを選びます。その後スタートをスイッチを押して、9時間待ちます。

 

ちなみに、このヨーグルトメーカーは自動でできますが、マニュアル設定でも可能です。
ヨーグルトメーカーの背面に食品別の温度設定が記載されています。甘酒や塩麹もできちゃいます。

 

④9時間後に出来上がったものを冷蔵庫で冷やして完成です。元のヨーグルトと同じとろみです。
途中で状態を確認することなく、一発で完璧なものができあがります。

4.固まらない理由

ヨーグルトがうまく固まらない理由として、上述の通り「雑菌が入る」や「温度設定を間違える」もありますが、その他カスピ海ヨーグルトに限らずヨーグルトメーカーで作る時に共通で気を付けることがあります。

①途中で混ぜてしまった。

作ってる途中で固まりかけの牛乳パックを振ったり、スプーンでかき混ぜたりすると、せっかく固まりかけていたのに固まらなくなります。ヨーグルトのドリンクタイプは、実はヨーグルトを攪拌して作っているのです。
ですから、逆にドリンクタイプのヨーグルトを種菌にしても、固まったヨーグルトを作ることができます。

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②牛乳のたんぱく質が足りない。

たんぱく質が多いと固まりやすい理由は、乳酸菌は暖かいところに置かれると、乳に含まれる糖分(乳糖)を分解しながら増えていきます。
この時に乳酸菌は乳酸という酸を作り出します。この乳酸には乳の中に含まれるたんぱく質(カゼイン)を凝固させる性質があります。この固まったものがヨーグルトになります。

そのため、脂肪分が少なくてもたんぱく質が多ければ、固めのヨーグルトはできます。これだけ守れば、ほぼ失敗しないです。

5.まとめ

カスピ海ヨーグルトをつくるコツのまとめです。

①ヨーグルトメーカーの温度設定は27℃ 9時間
②酸が弱いので雑菌に注意する。
③作っている途中でかき混ぜない。
④牛乳の種類はたんぱく質が多いものを。

本来、メーカーのおススメはヨーグルトから種菌をとらず、種菌セットをつかうことです。心配な方は、以下の種菌セットをお使いください。

最後までご覧いただきまして、ありがとうございました。

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