2022年12月17日放送の世界一受けたい授業で乳酸菌の特集がありました。今知っておきたい乳酸菌の情報が8つとQ&A8つで最新情報がいろいろとありましたので、まとめてみました。
腸内細菌は約1000種類以上100兆個約2ℓが体内にあり、悪玉菌1割、善玉菌2割、日和見菌7割といわれています。この善玉菌を増やすために食品で補うことが大切です。
乳酸菌のあらゆる疑問を教えてくれるのは、乳酸菌研究の第一人者 東北大学名誉教授 斎藤忠雄先生です。わたしのコメントもちらほら入れてます。ではどうぞ。
①今知っておきたい乳酸菌 その1 ガセリ菌CP2305株
1つ目はガセリ菌CP2305株です。
ガセリ菌CP2305株は心理的なストレスを和らげ睡眠の質を高める機能が報告されています。乳酸菌が腸を刺激し脳に影響を与える脳腸相関にかかわっていると考えられています。
脳と腸はその間が迷走神経でつながっていて、お互いの情報を交換しています。
ガセリ菌CP2305株はストレスのある状態のとき迷走神経を通して、ストレスホルモン「コルチゾール」の生成を抑制し副交感神経を活性化させ、睡眠の質を高める機能が確認されています。
アサヒ飲料 「届く強さの乳酸菌」W100N
睡眠の質向上でヤクルト1000が店頭から消えるくらいに大ヒットしましたが、こちらも睡眠の悩みにこたえる商品のようです。
②今知っておきたい乳酸菌 その2 温める
2つ目は食べ方情報です。
ヨーグルトは電子レンジで温めると乳酸菌が活性化します。温度は38℃~40℃で少し温める程度。およそ60℃で乳酸菌は死んでしまいますので要注意です。
③今知っておきたい乳酸菌 その3 乳酸菌NY1301株
3つめは乳酸菌NY1301株です。
疲労に関する調査で、疲れている人(38.8%)、慢性的に疲れている人(41.9%)、元気な人(19.3%)という結果があります。
日清ヨーク ピルクル ミラクルケア の乳酸菌NY1301株は睡眠の質を改善し、疲労感を軽減させる機能が報告されています。
疲労感の自覚がある健康な大人154人を乳酸菌NY1301株を飲むグループと、飲まないグループに分け1日1本12週間飲むと、飲んだグループは日常的な疲労感が軽減したという結果が出ました。
乳酸菌は通常は胃酸や胆汁で死滅しますが、この乳酸菌は生きたまま腸に届くのがポイントで腸内環境を改善します。ちなみに死んだ菌でも生きた菌のエサになるので、積極的にとった方がいいということです。
こちらもヤクルト1000同様に睡眠の質向上を売りにしているようです。睡眠に不安を抱えている人って多いんですね。
④今知っておきたい乳酸菌 その4 MI-2乳酸菌
4つめはMI-2乳酸菌です。
明治 脂肪対策ヨーグルト のMI-2乳酸菌はおなかの脂肪を減らす機能がされています。実際購入して試してみた記事はこちらです。↓

また、雪印メグミルク 恵 ガセリ菌SP株ヨーグルトのガセリ菌SP株には食事と一緒に摂ることで内臓脂肪を減らす機能が報告されています。こちらも試してみました。

ヨーグルトメーカーで作るには、雪印メグミルク 恵 ガセリ菌SP株ヨーグルトがよさそうです。
⑤今知っておきたい乳酸菌 その5 KW乳酸菌
5つめはKW乳酸菌です。
スマホを使う人のおよそ8割が「目が疲れている」という調査結果があります。KW乳酸菌のサプリメントタイプは目の疲労感を軽減する機能が報告されています。目に疲れがある人を対象にKW乳酸菌をとるグループととらないグループに分け、4週間後にとったグループに疲労感が軽減されたという実験結果があります。
KW乳酸菌は小腸で免疫細胞の一つであるマクロファージを活性化させ、目の網膜細胞をダメージから守る物質を放出し、目の細胞を守ってくれると考えられています。
IMUSEブランドで発売されていますが、プラズマ乳酸菌とKW乳酸菌は違うもののようです。後日、調べてみようと思います。
⑥今知っておきたい乳酸菌 その6 OLL1251株・OLS3290株
6つ目は食べ方情報その2です。
効果が期待できる乳酸菌の摂り方として、OLL1251株・OLS3290株を含む無脂肪ヨーグルトと野菜を一緒に食べると栄養の吸収率が6.5倍になることが分かった。乳酸菌が作り出すEPS(多糖体)によって抗酸化作用のある栄養素「カロテノイド」の吸収率が最大6.5倍になるということです。抗酸化作用が上がると老化予防効果になります。
でも、このOLL1251株・OLS3290株を使った商品ってなんなのかな?番組では説明がなくて、よくわかりませんでした。
⑦今知っておきたい乳酸菌 その7 いっしょに食べるべきもの
7つ目は食べ方情報その3です。
ヨーグルトとアーモンドチョコを一緒に食べると便秘改善効果がアップします。
お通じが少ない25歳以上~50歳未満の女性71人をアーモンドチョコを食べたグループと食べないグループにわけ、1日8粒を8週間続けたところ、食べたグループは排便回数が週2回増加した。
おすすめの摂り方は「アーモンドチョコレートヨーグルトシェイク」です。
ヨーグルト300g、氷200g、アーモンドチョコレート20粒
作り方:
①アーモンドチョコレートを袋にいれ綿棒でたたいて細かく砕く。
②①とヨーグルトをミキサーに入れ混ぜる。
③氷をいれてさらに混ぜたら完成。
でもアーモンドチョコを20粒もいれるのは、かなりカロリーが気になりますね。
⑧今知っておきたい乳酸菌 その8 最強’’乳酸菌’’鍋
8つ目は食べ方情報その4です。
小腸にいる乳酸菌の動きを活発にする食材は「ごぼう」。
ごぼうは食物繊維もオリゴ糖も多いので、善玉菌のエサになり乳酸菌を増やします。
おすすめは最強’’乳酸菌’’鍋です。
ヨーグルト、みそ、キムチ、豆乳、ごぼう、水菜、白菜、豚肉、油揚げ、きのこ(しいたけ・しめじなど)作り方:
①お鍋のベースとしてヨーグルト100gに豆乳400ml、水600mlを入れ火をつけます。
②みそ大さじ4杯をとき、荒くみじん切りしたキムチ160gを入れてベースのできあがり。
③お好みの大きさに切ったごぼう、きのこ、豚肉、油揚げ、水菜、白菜をいれ最後にキムチをのせたら完成。
60℃以上で乳酸菌は死んでしまいますが、死んだ乳酸菌は善玉菌のエサになります。
デザートにヨーグルト+バナナ、ヨーグルト+きなこもおすすめ。
⑨Q&A
ここからはQ&Aです。
Q1.ヨーグルトタイプとサプリメントタイプはどちらがいい?
A1.昔はサプリメントの方が菌が多かったが、最近は培養技術が進歩していているので、同じ種類の乳酸菌であればどちらがいいというわけではない。
Q2.パッケージに書いてある100憶個・1兆個ってなに?
A2.その商品に入っている菌の数です。たくさんとった方が効果がある。
Q3. 違う効能の菌を一緒にとるのは良くない?
A3. 小腸を通過するときに免疫細胞によって精査される。その時にシグナルが乱れるので、数種類に絞った方がよい。免疫反応を混乱させないような働きかけが必要。ただし、これは睡眠の質向上や疲労軽減など免疫機能改善を期待する場合だけで、整腸作用だけを期待するのであればいろんな種類の乳酸菌を一度に摂っても問題はない。
Q4.どれくらい継続したらいい?
A4. 1~2週間同じものをとって、いいなと思うものが合っているもの。その商品を選ぶ。効果がなければ別の商品に切り替える。
Q5.2週間で変わらなかったら違うものを試した方がいい?
A5. 正確に2週間というわけではないが、1、2日間で判断しない方がいい。
Q6.先生が乳酸菌商品を買うときにすることは?
A6.特定保健用食品か機能性表示食品なのか表示を見る。特定保健用食品は科学的根拠を国が認めている。そのため人での臨床試験が必ず必要で審査・認可されている。機能性表示食品は臨床試験は不要。論文や実験で証明できれば消費者庁に届けを出して企業の責任で販売する。特定保健用食品のほうが臨床試験をする分だけ優れている。
以下リンクの消費者庁のサイトから、すべての機能性表示食品を検索することができる。
機能性表示食品の届出情報検索 (caa.go.jp)
Q7. 体の大きさで摂取するべき量は変わる?
A7. 体の大きさで腸管の長さはそんなに変わらないので1本で十分。
Q8.摂取したらいい時間帯は?
A8.何を目的にするかでヨーグルトは食べる時間が違う。免疫機能は、夜中も腸管が動いて修復するのでそのときに乳酸菌があった方がいいので夕食後ということになる。
乳酸菌については、新しいものが次々と発見されています。これからも新情報を追っかけて行こうと思います。