日テレ「カズレーザーと学ぶ」24年12月17日の放送分で、「最新研究で判明!冬のブースト鍋」が紹介されました。鍋にいれると脂肪燃焼、美肌効果を爆上がりさせる食材はいったいなんでしょうか。
鍋ごとに効果が違うので、ランキング形式で
まとめてみました。教えてくれた先生は国際予防医学会理事長でお茶の水健康長寿クリニック院長の白澤卓司先生と広島大学医学部の堤理恵先生です。
第1位:美肌石狩鍋+いりぬか(米ぬか)
鮭は最強の美肌食材です。アスタキサンチンはシミや肌荒れを防いだり、コラーゲンを作る美肌ホルモンを増やす効果があります。カルシウムは新しい肌を作りますが、鮭缶であれば生の鮭よりも10倍多くカルシウムが取れます。さらにカルシウムの吸収にはビタミンDが必要ですが、鮭にはビタミンDも多く含まれています。DHAも入っていますが、DHAはお肌にもいいです。
【美肌ブースト食材:いりぬか(米ぬか)】
美肌ブースト食材はいりぬか(米ぬか)です。
お肌の老化の原因は活性酸素です。いりぬかは米ぬかを炒って水分を飛ばしたものです。
米ぬかに含まれる美肌成分「トコトリエノール」は鮭に含まれるアスタキサンチンと一緒に摂ることで、しみやしわ、皮膚がんの原因である活性酸素「一重項酸素」を約90%除去します。さらにこの組み合わせはスーパービタミンEとも呼ばれお肌の色素沈着を防ぐ効果もあり、美白にも期待できます。
ほかにも米ぬかには長寿因子の効果を上げてくれる「ポリコサノール」も含まれています。
第2位:免疫UPカレー鍋+ブロッコリースプラウト
カレーには免疫力をアップする食材が多く含まれています。カレーに含まれているクルクミンは腫れ・発熱・痛みを抑えます。また体内の老廃物を排出して免疫力を高めます。クミンにはウイルスの侵入防ぎ、増殖を抑えます。またカレー鍋に入れるといいだしがカツオだしです。抗酸化作用の強いセレンや免疫回復・向上に効果のあるイノシン酸が含まれています。
【免疫効果ブースト食材:ブロッコリースプラウト】
免疫効果ブースト食材はブロッコリースプラウト です。
ブロッコリースプラウトには近年注目されている最強の物質「超硫黄分子」が最も多く含まれています。超硫黄分子の効能・予防効果は①ダイエット②日焼けシミ・シワ③風邪(ウイルス性)④老化⑤がん抑制⑥アルツハイマー⑦心不全⑧脳卒中など。ブロッコリースプラウトに大量に含まれる超硫黄分子はウイルスが口や鼻の粘膜にくっついても無毒化してしまう最強成分です。またカツオだしに含まれるセレンを一緒に摂ることでブロッコリースプラウトのスルフォラファンとの相乗効果が期待でき、抗酸化作用が最大13倍になります。
熱に弱いので、煮込まずさっと入れるようにしましょう。
第3位:安眠キムチ鍋+エビ
いい睡眠にはキムチ鍋が効果的です。睡眠に入るときは体温が下がるときです。熱がこもってしまうと寝れなくなります。キムチに入っているカプサイシンは一時的に体温を上昇させます。すると発汗などで体温が下がります。熱を外へ出すことによって体温が落ちいい睡眠に入れます。お風呂に入って温まると眠くなるのと同じ原理になります。
【安眠効果ブースト食材:エビ】
安眠効果ブースト食材はエビです。
エビに多く含まれるアミノ酸の一種「グリシン」が睡眠の質を良くすることが判明しました。グリシンを摂取すると深い睡眠である「ノンレム睡眠」が増えます。エビには質の良い睡眠に欠かせないホルモン「セロトニン」の原料も豊富に含まれています。またキムチの乳酸菌もセロトニンを増やしてくれるため、キムチ鍋にエビを入れると安眠効果がブースト状態になります。
第4位:腸内改善豆乳みそ鍋+アオサノリ
冬は水分をとる機会が減るので、便秘になりがちです。そんな時は豆乳みそ鍋です。みそに含まれている乳酸菌が豆乳のオリゴ糖を餌にするので腸内環境の改善に相乗効果が出ます。
【腸内改善ブースト食材:アオサノリ】
腸内改善ブースト食材はアオサノリです。
2021年の三重大学の島田康人先生による研究でヒトエグサに含まれる成分「ラムナン硫酸」には3つの便秘改善効果があることが報告されました。①腸内の有益な菌を増やし、悪い菌を減らします。②腸内の水分量を保ち、便を軟らかくして排泄を促します。③味噌に含まれる乳酸菌を増殖させるブースト効果を発揮します。ほかにも血糖値の上昇抑制、動脈硬化の改善、インフルエンザなどのウイルス量減などの効果もあります。
ラムナン硫酸はアオサノリにしか入っていません。煮すぎると効果が減るので、最後に足すのがいいそうです。
第5位:美髪かき鍋+生姜
髪の毛はケラチンでできています。ケラチンの合成促進をする成分が「亜鉛」です。圧倒的に亜鉛が含まれている食材が牡蠣です。牡蠣を多くとるにはかき鍋が最適です。
【美髪効果ブースト食材:生姜】
牡蠣鍋に加えると美髪効果をブーストさせる食材は「生姜」です。
今年10月研究で生姜に含まれる成分「セドロール」には脱毛防止・育毛促進効果があることが判明しました。円形脱毛症や抗がん剤による脱毛にも医学的に応用できることが分かりました。さらに生姜に含まれるビタミンB6やビタミンCは牡蠣の亜鉛と結びついて髪の主成分であるケラチンの合成を促進。また生姜を加熱すると出る辛味成分「ショウガオール」も頭皮トラブルを抑制します。生姜はこれらのトリプル効果で牡蠣鍋の美肌効果をサポートしてくれます。
一方、牡蠣鍋に一緒に入れてはいけない食材もあります。
それはわかめ、ひじき、昆布などの海藻類です。食物繊維の多い食材は亜鉛の吸収率が悪くなります。
食物繊維はとればとるほどいいかと思っていましたが、亜鉛をとるときは注意したほうがよさそうです。
第6位:脂肪燃焼トマト鍋+からし菜
トマトにはリコピンによる脂肪燃焼効果と中性脂肪抑制効果のある13-oxo(オキソ)ーODAが含まれています。トマトは生で食べるよりも加熱したほうがリコピンが摂取できます。
またリコピンは脂と結びつくと脂肪燃焼効果がアップしますのでチーズもおすすめです。
【脂肪燃焼ブースト食材:からし菜】
トマト鍋の脂肪燃焼効果をアップさせるブースト食材は「からし菜」です。
からし菜は冬から春にかけて旬を迎える野菜で、ピリッとした辛味が特徴。昨年9月の最新研究でからし菜に含まれる成分「ケンフェロール」が脂肪燃焼効果を高めることがわかりました。ケンフェロールは太っている人に多い白色脂肪細胞を、脂肪を燃やすベージュ脂肪細胞に変えてくれます。
ケンフェロールが多い食材(100gあたり)です。
からし菜:約48㎎
ショウガ:約31㎎(1個)
リンゴ:約11㎎(0.38個)
ブドウ(緑):約8㎎(1房)
えんどう豆:約6㎎
豆もやし:約4.5㎎
タマネギ:約4㎎
白菜:約3㎎
やはりからし菜が多いです。しょうがでもよさそうです。
またケンフェロールは認知症予防にも効果があることがわかっています。
からし菜を毎日食べるのは難しそうなので、ショウガをとったりデザートにリンゴやブドウを選ぶのもよさそうです。
最後までご覧いただきましてありがとうございました。