日テレ「カズレーザーと学ぶ」24年9月3日の放送分で、「20代から蓄積する くすみの元凶AGEsを防ぐ夢の食材???」で最新の研究成果が紹介されました。
その夢の食材とは「ヒシ」なのですが、そもそも「ヒシ」ってなんなのか?「ヒシ」をとる時の注意点はないのか?「ヒシ」以外はないのか?をまとめてみました。
AGEsとは
解説いただいたのは東海大学 農学部食生命科学教授の永井竜児先生です。
・顔のシミ・シワを招きくすみの元凶になる。また様々な病気の元になる。
・本来代謝によって約4週間で排せつされる。
・代謝は加齢とともに下がるので蓄積されてしまう。
・年齢別基礎代謝量の推移をみると中学三年から落ち始める。
・一度できたAGEsは代謝速度が遅くなることで蓄積される。
肌のトラブルには酸化と糖化が関係します。
肌の酸化とは紫外線でできた活性酸素により発生しシミやしわの原因になり、「肌のサビ」と呼ばれています。一方AGEsが原因で、体の内部から起こる肌トラブルが肌の糖化で、「肌のコゲ」といわれています。
体の中でAGEsができると肌の茶色いくすみになります。紫外線対策で防げる「肌の酸化」にたいし、糖化はスキンケアでは防げず別の対策が必要になります。
AGEsは体内で余った糖とたんぱく質がくっついてできます。体内で一番多い糖質はグルコースですが、AGE化が早い糖質は果糖(フルクトース)です。果糖のAGEs化のスピードはブドウ糖の約10倍です。
そして糖と結びつきやすいたんぱく質は「コラーゲン」です。AGEs化するとコラーゲンを分泌する線維化細胞まで弱体化させます。肌のコラーゲン密度が低下しシミ・シワ・たるみの原因となります。
AGEsは体内のどこでも起こります。腎臓の糸球体(毛細血管の集まり)がAGEs化すると腎機能低下になり、目の水晶体で起こると白内障の原因となります。
AGEs蓄積対策
AGEs蓄積対策です。
①喫煙
喫煙すると体内で異物を排除する炎症反応が起こるため活性酸素の酸性が上昇。その結果AGEsの生成を促進してしまいます。
②飲酒
アルコールの分解からできるアセトアルデヒドなどがAGEsを生成してしまう。適度な量に抑えるのが大切です。
③睡眠不足
寝ている間に出る肌の再生を促す「メラトニン」と「成長ホルモン」の分泌量が低下。代謝が落ちて肌にたまったAGEsを排出できず蓄積する可能性があります。
④寝る直前の食事
血糖値が上昇し、下がりきる前に就寝すると寝ている間もAGEsの生成が止まらず多量の蓄積を招いてしまいます。
スタジオにいたタレントの皆さんのAGEs蓄積量を調べていました。
中川大志さんは平均を上回ったAGEs量で評価Cでした。普段運動や睡眠時間も8時間なのに、忙しい時期の検査であったために悪い結果になったようです。
また、評価Dのオカリナさんは血圧が高いことが要因。腎機能が下がりAGEsの排出が抑えられてしまうからとのこと。血圧には注意しましょう。
同じく評価Dのカズレーザーさんは血糖値が下がりにくいので、下がりきる前に就寝していることが要因。ドカ食いを避けるのが対策とのことです。
タレントのみなさんには以下のようなアンケートが行われていました。
1日の睡眠時間は?
飲酒は?
運動は?
満腹まで食べる?
揚げ物は食べる?
つまり、これらの項目を意識した生活をすればAGEsの蓄積を抑制できるという事です。
AGEsを減らす食材は「ヒシ」
AGEsを減らす食材は「ヒシ」です。2022年に数百種類の天然物から発見されました。ヒシは湖に群生している1年草の水草。忍者のまきびしや漢方などで食用にされてきました。
抑制効果の評価です。ダントツでヒシの抑制率が高いです。
ヒシ | 80% |
トマト | 14% |
ニンニク | 12% |
春菊 | 8% |
ニンジン | 15% |
簡単に摂取できるのはヒシ茶です。それほど苦くなく濃い麦茶のような味とのこと。
聞きなれないですが売ってました。
ヒシ摂取の注意点
ヒシを摂取するときの注意点はないのでしょうか?ヒシの有効成分は「没食子酸(ぼっしょくしさん)」というものです。これをサプリなどにすればよさそうなものですが、過剰症の可能性があります。ヒシ茶も飲みすぎると酸化反応を高めるという報告もあります。
とり過ぎはなんでもダメなんですね。
効果については、ヒシの実約10gを水0.5リットルで煮だしたヒシ茶を1日100mlほど飲むと、血中AGEsが4週間後に約30%減少するデータがあります。
でも100mlってかなり少なくないですか?麦茶に似た味ということなので、冷蔵庫に入れて置いたら夏なんてがぶ飲みしちゃいそうです。ちょっと怖いかも。
となると、効果はヒシ茶に及びませんがニンジンジュースやトマトジュースを飲む方がいいかなと思ってしまいました。
最後までご覧いただきましてありがとうございました。