日テレ「カズレーザーと学ぶ」24年6月11日の放送分で、「代謝UP&美肌に!?学会注目の超硫黄分子って何?」で最新の研究成果が紹介されました。
昨年9月に発見されたダイエット・日焼け・シミ・シワに効果的な「超硫黄分子」を増やす最強食材とは何なのか?どういう仕組みなのか、まとめてみました。
超硫黄分子とは
誰もの体内に存在していて現代人の抱える様々な問題解決のカギになる「超硫黄分子」について、解説いただいたのは大阪公立大学院 理学研究科 生物学専攻 准教授の笠松慎吾先生です。
超硫黄分子の研究は始まったばかりで、未発見機能が眠っているのではないかといわれています。
超硫黄分子とは
温泉などで見かける硫黄。この硫黄は私たちの体の中にも豊富に存在しています。例えばたんぱく質の中にも入っています。偏った食生活で硫黄が不足すると、ニキビ・肌荒れ・薄毛の原因になることがわかっています。
そんな人体に必須の硫黄ですが、「炭素・硫黄・硫黄・硫黄・炭素」というように両側を炭素で挟んだものが超硫黄分子になります。ポイントは硫黄が連結している構図を持つ分子です。これが2010年ころに脅威のポテンシャルを持っていると明らかになりました。
今年の4月に島津製作所と東北大学が超硫黄分子専門の研究所を設立したそうです。
超硫黄分子の効果のメカニズム
まずは超硫黄分子の効能・予防効果です。とんでもない万能成分です。
①ダイエット
②日焼け・シミ・シワ
③風邪(ウイルス性)
④老化
⑤がん抑制
⑥アルツハイマー
⑦心不全
⑧脳卒中
では主な効果のメカニズムを見ていきましょう。
①ダイエット
超硫黄分子がダイエットにかかわる仕組みは、呼吸に深く関係します。人間の呼吸には肺呼吸と酸素(細胞)呼吸の2種類があります。これ以外に第三の呼吸として「硫黄呼吸」があります。
肺呼吸で空気中から酸素を取り込み、酸素(細胞)呼吸が取り込んだ酸素とブドウ糖を細胞の中で分解し、ミトコンドリアがエネルギーを生み出します。
同時に人間が自然に行っているのが「超硫黄分子」を使っている「硫黄呼吸」です。
「硫黄呼吸」は酸素の無い環境で生まれた原始生命が使っていた呼吸です。海底火山などの場所では酸素はありませんでしたが、硫黄はたくさんありました。そのため原始生命は硫黄でエネルギー生産をしていました。光合成をおこなう植物が増えると、肺呼吸と酸素呼吸に移っていったのですが、2017年に哺乳類はその硫黄呼吸を、いまだに行っていたことが判明したのです。
ミトコンドリアは脂肪代謝をしますが、そのときに超硫黄分子が必須の働きをします。なのでダイエットに効果があるという事です。超硫黄分子がないと、ミトコンドリアはボロボロになりエネルギーが作れず細胞が死んでしまいます。
その細胞死が記憶をつかさどる神経細胞で起こると、アルツハイマーなど認知機能の病気を引き起こします。
②日焼け・シミ・シワ
日焼け・シミ・シワの原因は活性酸素です。超硫黄分子は抗酸化作用があり活性酸素を減らします。ビタミンC・Eよりも抗酸化力が強いことがわかっています。
③風邪予防
吐く息には超硫黄分子が含まれていて、吐き出す息がウイルスからバリアします。
ウイルスには硫黄分子が含まれていて、呼吸から出た超硫黄成分がウイルスの硫黄分子に付着します。するとウイルス内の硫黄が超硫黄分子に変化してウイルスを無毒化します。その結果、超硫黄分子が増えていきます。
もし超硫黄分子がなければ、人間は少量のウイルスで死んでしまうそうです。マウス実験では超硫黄分子を持っていないマウスは、数個のコロナウイルスで肺炎になり死んでしまったそうです。
免疫細胞があれば、超硫黄分子なんて関係なくウイルス細胞をはじき返すのではないか?と思われるかもしれませんが、超硫黄分子は免疫細胞の成長にもかかわるため、超硫黄分子がないと免疫細胞は働きません。
④老化予防
ミトコンドリアは、本来は適切な長さでコントロールされています。しかし老化が進むと非常に短くなります。反対に長すぎるとエネルギー効率が悪くなります。ミトコンドリアの長さを調節する機能として、超硫黄分子が機能しています。
超硫黄分子を増やす食材は
超硫黄分子を増やす食べ物、それは「ブロッコリースプラウト」です。
辛み成分が超硫黄分子でなので、玉ねぎやかいわれ大根の辛みにも含まれます。
番組内で縦軸「トータル超硫黄分子含量」で横軸「トータル硫黄含量」で表示されたグラフによりますと、「トータル超硫黄分子含量」の多い順では圧倒的にブロッコリースプラウトが多いことがわかります。
ブロッコリースプラウト | 3000~4000μg/g d.w |
タマネギ | 800~900μg/g d.w |
ブロッコリー | 500~600μg/g d.w |
ニラ | 500μg/g d.w |
にんにく | 400μg/g d.w |
見た目が似ているかいわれ大根は、硫黄含量は多いものの超硫黄含量は250μg/g d.w程度と、
少なかったです。
さらにブロッコリースプラウトにはダイエットにいい成分が入っています
それはスルフォラファンです。
スルフォラファンが肝臓に働くことによって、超硫黄分子を使う酵素の量が増えます。ブロッコリースプラウトを食べ、大量の超硫黄分子を取り込み、スルフォラファンで超硫黄分子をどんどん使う。
エネルギー代謝がアップする仕組みとなります。
さらにスルフォラファンには肥満を抑える効果もあることがわかっています。
ブロッコリースプラウトを食べると、一挙に3つの徳がありますね。
食べ方と育て方
超硫黄分子は熱に弱いです。よってブロッコリースプラウトの一番いい食べ方は生です。
ブロッコリースプラウトの超硫黄分子が一番多い時期は発芽5日です。種に比べると20倍に増えます。6日目、7日目になると緩やかに下がってきます。よって発芽5日目が最強ブロッコリースプラウトです。スーパーで売っているものは3日目が多いとのことです。
5日目を狙うのであれば、園芸店に種は売っていますので、できれば自分で育てる方がいいです。種は小さじいっぱい程度3.5gで、5日目になると30gのブロッコリースプラウトになります。だいたい13円でできちゃいます。
育て方の注意です。
・部屋の温度は25℃にする。
・紫外線に弱いので太陽や、蛍光灯にもあててはいけない。
また食べすぎは良くないです。体重が著しく減ってしまいます。スルフォラファンは腸内細菌のバランスを壊してしまうので、食品の栄養素を吸収できなくなるそうです。
2日に1回 30~40gで十分とのことです。
栽培キットを見つけました。楽天で売り上げ1位でした。これで育ててみようかな。
最後までご覧いただきましてありがとうございました。