糖質ゼロのビール「サントリーパーフェクトビール」と「麒麟一番搾り糖質ゼロ」について、飲み比べてみました。そろってリニューアルしたようですが、いったい何が変わったのか?変わった結果、普通のビールと比べて美味しくなっているのか?そして、サントリーと麒麟どちらを買うべきなの?忖度なしで調べてみました。
1.何が変わったのか
まずは何が変わったのかを見ていきます。発売後、短期間でそれぞれ2回ずつリニューアルされています。
①サントリーパーフェクトビール
最初はサントリーのパーフェクトサントリービールです。
2021年4月に発売しています。以下は発売時のパッケージです。
9か月後に1回目のリニューアルをしています。
高い評価をいただいている味わいの骨格はそのままに、上質で深いコクが特長のダイヤモンド麦芽を1.3倍に増量し、その魅力を引き出すことでビールらしい飲みごたえをさらに強化しました。
引用:新「パーフェクトサントリービール」発売 2021年12月7日 ニュースリリース サントリー (suntory.co.jp)
さらにその7か月後に2回目のリニューアルです。
高い評価をいただいている味わいの骨格はそのままに、濃色麦芽の一種である「ミュンヒナー麦芽」を1.5倍に増量することで、ビールらしい飲みごたえをさらに強化しました。
引用:「パーフェクトサントリービール」リニューアル新発売 2022年8月9日 ニュースリリース サントリー (suntory.co.jp)
今度はミュンヒナー麦芽を1.5倍にしています。でも、その代わりに何かを減らしたのかはわかりません。前回1.3倍に増やしたダイヤモンド麦芽はどうなったんでしょう。配合を変えたというところでしょうか。さらにパッケージも白を基調として大幅に変えています。

2021年4月の発売から2022年8月までの1年4か月で2回のリニューアルです。発売時のパッケージとは大きく変わっていますね。
②キリン 一番搾り糖質ゼロ
続いてはキリンの一番搾り糖質ゼロです。こちらも2度のリニューアルをしています。
2020年10月発売しています。以下は発売時のパッケージです。
発売後、1年9か月後に1回目のリニューアルをしています。サントリーと比較するとかなり長いスパンです。
1回目のリニューアルでアルコール分を4→5%へ変更しています。これは大きな変更ですね。
「一番搾り製法」はそのままに、「糖質カット製法」に磨きをかけるとともに、麦芽を増量し、ホップ配合を見直すことで、一口目に感じるビールの飲みごたえを向上させ、後味はすっきりと澄んだ味わいを実現しました。
引用:リニューアル※1した「一番搾り 糖質ゼロ」が好評!|キリンホールディングス株式会社のプレスリリース (prtimes.jp)
さらに9か月に2回目のリニューアルです。
フローラルな香りを持ちつつ穏やかな苦みが特長のザーツホップを新規で採用することにより、ビールの上品な苦みや味の厚みが生まれ、飲みごたえを向上させました。
・トラディションホップの増量によって、柑橘様のフルーティな香りの印象を高め、後味がより爽やかに感じるよう進化させました。
引用:「キリン一番搾り 糖質ゼロ」リニューアル発売! | 2023年 | キリンホールディングス (kirinholdings.com)
聖獣と一番搾りロゴを明るくし、大きくなっています。
以下の記事はキリンの1回目のリニューアルのときのプレス発表です。味に課題を持っていたようです。
1回目のリニューアルでアルコール度数を4→5%にしたり、生ビールからビールにしたり、かなり大幅に変更したことからも、改良の必要性を感じていたのではないでしょうか。
一部のお客様からは「飲みごたえは『キリン一番搾り生ビール』には劣る」「機能系ビールはおいしくない」という声があり、「一番搾り 糖質ゼロ」は「一番搾り」ブランドとしての”おいしさ”の実現に課題がありました。
たしかに、最初のキリンはサントリーと比べると物足りなさがありました。
最初の比較結果は、サントリーの圧勝でした。詳細は以下をご参照ください。

キリンは2020年10月の発売から2023年4月までの2年6か月で2回のリニューアルです。サントリーよりも長いスパンでの変更です。
リニューアルを時系列でみるとこんな感じです。
・2020年10月 キリン一番搾り糖質0発売 日本初です。
・2021年4月 サントリーパーフェクトビール発売 この時点ではサントリーがうまかった!
・2022年1月 サントリーパーフェクトビール発売 1回目のリニューアル
・2022年7月 キリン一番搾り糖質0 1回目のリニューアル アルコール4%→5%へ変更
・2022年8月 サントリーパーフェクトビール発売 2回目のリニューアル
・2023年4月 キリン一番搾り糖質0 2回目のリニューアル
お互い、切磋琢磨して商品改良を積み重ねています。
意外に短期間で繰り返しリニューアルされていることに驚きました。
2.成分比較
続いては成分の比較です。糖質ゼロどうしなので、カロリーが気になるところです。
100mlあたり | サントリーPSB | キリン糖質ゼロ |
カロリー | 32Kcal | 29Kcal |
アルコール度数 | 5.5% | 5% |
たんぱく質 | 0.1~0.3g | 0.2g |
脂質 | 0g | 0g |
炭水化物 | 0~0.8g | 0.6g |
発売当初のキリン一番搾り糖質ゼロは100mlあたり23kcalでした。リニューアルでアルコール度数を5%にアップしたことで、29Kcalに増えています。
サントリーとのキリンの差は3kcal。この差はアルコール度数の0.5%の違いにありました。まあ、ほぼ違いはないですね。もちろんどちらも糖質はゼロです。
そして原材料はともに麦芽、ホップ、糖類です。
3.味比較と結論
では、味を比べてみましょう。
見た目です。写真の左がサントリーパーフェクトビール。右が一番搾り糖質0です。発売当時はサントリーパーフェクトビールの方が濃い琥珀色でしたが、リニューアル後はどちらも変わらなく、見分けがつかない状態でした。
先日、おじさん4人で旅行に行ったときに部屋のみでブラインドテストしました。
4人の判定結果は、2対2のイーブン。どちらもうまい!前回はサントリーの圧勝でしたが、完全にキリンが美味しくリニューアルされていて、もはや好みの問題でした。
やっぱりキリンは1回目の発売時に味に課題を感じていたんでしょうね。全然違う商品と言ってもおかしくないくらい、リニューアルされています。
アルコール度数の差だけ、わずかにキリンがライトか?くらいの違いです。どちらも従来の糖質オフビールの味と比較すると、十分ビールとしての美味しさを楽しめます。
飲み比べも楽しみ方の一つ。いちどお試しください。ご覧いただきありがとうございました。